MENU

会長挨拶

会長あいさつ文

 このたび、日本介護福祉学会の第11期会長に就任いたしました、静岡県立大学短期大学部の鈴木俊文です。2024825日に開催されました総会において、この大役をお引き受けすることとなりました。2024年は、学会創立30周年という重要な節目であり、この記念すべき年に会長を務めることの重責とともに、未来への責任を強く感じております。介護福祉学のさらなる発展に向けて、理事・学会員の皆様と共に全力を尽くしてまいりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

 さて、本学会では、日本介護福祉学会30周年記念事業として行われた歴代会長による対談企画や、学会通信・介護福祉学デジタルコレクション、そして20251月発刊予定の30周年記念出版を通じて、これまでの学会の歩みと現在の到達点、将来の展望を明確にいたしました。

 本学会は設立当初から、「生活」や「支援」といった重要な概念を中心に据え、介護福祉学が持つ学際的な特質を最大限に活かしながら、多様な課題に対する深い洞察を積み重ねてまいりました。この礎の上に、現在本学会が取り扱う研究領域は以下の7つにわたります。

「理論・制度・歴史」
「介護運営管理」
「高齢者や障害児・者の介護」
「家族介護・在宅介護」
「生活支援技術・方法」
「介護福祉教育・人材育成」
「災害・介護福祉」

 これらの領域は、超高齢社会に加えてデジタル化、国際化が進展する現代において、ますます重要性を増しており、介護福祉学の果たすべき役割がさらに大きくなることは間違いありません。持続可能な福祉社会を、次世代に確実に引き継いでいくことも、私たちに課せられている使命です。

 現代、近未来における多様な課題に対応するためには、学会内外の連携がこれまで以上に重要です。学会員同士が知見を共有し、さらに介護福祉の現場とも強固なネットワークを築きながら、介護福祉学の発展に寄与する必要があります。本会では、委員会や地区理事を中心に全国各地で様々な活動を展開しています。今後は、さらに国内外におけるさまざまな機関等との連携や組織的なプロジェクトを強化し、学際的なアプローチを通じて、社会課題への対応と新しい知見を創出し、実践に還元していくことが、本会の使命であると考えています。

 私自身も、この重責を果たすために、常に学会員の皆様と連携し、共に成長しながら、介護福祉学の価値をさらに高めてまいりたいと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 

11期会長 鈴木俊文